「さんだムラ」だより20110808(8月)
みなさん御無沙汰しております。2年ぶりの山里便りです。この間、学び直しで環境人間学の門をたたき、里山の動植物やニホンザルの群の調査実習等に明け暮れておりました。
さて、久しぶりですが我が家の田んぼの様子をお知らせします。今まで夏の田の便りが無くて、夏はどうした?という状態でしたが、夏の田んぼの様子をお伝えします。
1) 2011夏です。何とか実りの準備までこぎつけましたが、一部、手が回らず、水田雑草によるバイオハザードに見舞われてしまいました。
2) 7月の下旬から稲の花が咲いています。これから約30日以上かけて、稲穂が実って行きます。
3) 草取りが間に合わず水葱(コナギ)にやられた田。まさに“バイオハザード”で、稲が成育不良になっております。強水田害草で放置すると花が咲き種子で1000倍以上広がるといいます。こうなるともう、必死に草取りするしかありません。
ちなみにコナギは、東南アジア原産でイネと共に伝わった史前帰化植物とされています。江戸時代以前は、害草ではなく食用の水生植物だったとする説もあります。
万葉集にもコナギ(古奈宜)を「沼に植えた」とか、「鯛の蒜との和え物を期待したのに、コナギの羹でがっかりした」とかいう歌があります。延喜式にも塩漬けや糟漬けが出ています。ちょっと試しに食べようかとか・・、そんなことを考えながら、土・日、コナギ取りに励んでおりますが、1日に3坪くらいの草取りが限界で、振り返ると先週の取りのこしの根から新芽が発芽・・。なかなか追いつきません。
古代人はこの草をどう扱っていたのでしょうか・・。